妄想の肥溜めみたいなところじゃないかな

創造的妄想の限界を探るブログと見せかけたただの掃き溜め

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うんまるこ

「やあ、これは極上のうんまるこに違いない」
 目の前にいる彼は、目を輝かせながら言った。
「わかるか? こいつの素晴らしさが」
 私は首を横に振った。これがどう他のうんまること違うのかが良くわからない。
「だめだぜ。それじゃあ人生の半分は損している。――まあ、いい。仕方がない。これから俺がこのうんまるこの良さについて説明してやる」
 彼はそう言ってしゃがみこんで、私を見上げた。私もしゃがみこめと、彼の目が促している。私は仕方なくしゃがみこんだ。
「いいか、こいつは」彼はその茶色くとぐろを巻いた物体を指差して、とても熱い説明を始めた。「まず、この匂いがいい。くどくなく、後味さわやかな匂いだ。高級な香水でも、ここまでの匂いを出すのは至難の業だろう。次に形だ。大きすぎず、小さすぎず、正確に黄金比率に則った最高にバランスのいい美しいプロポーションだ。そしてとぐろだ。とぐろが実にいいんだ。太さ、そして巻き加減。こんなにも力強いとぐろは見たことがない。まるでゴッホの『星月夜』のようだ。それからこの色を見てくれ。とんでもなく深い茶色じゃないか。赤味がかかったところがあり、そうかと思えば、青みがかかった茶色がある。アクセントになっているこの黄色いコーンの配置もいい。とても音楽的だ。そしてなんといっても、この圧倒的に迫ってくる存在感、重量感だ。人生における生と死の葛藤を感じるね。まるで生きているかのようだ。ウン、本当に素晴らしい。良い仕事をしている。こいつを生み出した人はきっと物凄い天才なのだろう。ウン、ウン」
 私はすでに半分以上は聞き流していた。どんなにわかりやすい説明をされても、わからないものはわからないのだ。
「どうだ、凄いだろうこいつは」
 私は曖昧に頷くと、彼は満足そうに顔して「そうだろう、そうだろう。こいつの良さが分からない奴は文化人じゃない」と興奮しきった口調で言った。それからまた、ウン、ウンと何度も頷きながら、うんまるこをしきりに眺めて、「素晴らしい、素晴らしい」と繰り返し呟いた。
 そして、ちょうどその時だった。彼にとっての悲劇が起きた。「危ない!」という子供の声とともにサッカーボールが振ってきて、狙ったかのようにうんまるの上に落ちたのだ。うんまるこはあっけなく潰されてしまった。張本人のサッカーボールは、我は知らずといった風にむなしく転がっていく。それを子供が私たちに謝りながら追いかける。やがて追いついたのか、「くっさー!」とか「やっべー、うんまるこがついちまった! 新品のボールなのに」などとといった声が聞こえてきた。
 私は視線を彼に戻した。口をあんぐりと開けた彼は、腰を抜かして地べたに座り込んで、空を見上げていた。すさまじい落胆振りだった。
 それから数瞬して、じょーという音とともに彼の股間から液体が漏れ出した。
 私は感嘆とした声を思わずあげた。
「まあ、なんて素晴らしいしょうまるべんなの!」
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  1. 2007/09/30(日) 02:29:41|
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思いつくままに文章を垂れ流してみるよ

 じゅくんじゅくん音がする。なんだろうなぁ、これ、と呟くとまさにその瞬間、辺りは真っ白な光に包まれた。
 不思議に思っていると、
「うっひょー」
「ぎゃはっはっぁっはっは」
「によもにょもにょもにょも」
 と奇声が聞こえてくるじゃないか。それも周りから。これは何なんだろう。わかるわけがない。わかったらキチガイの類だろう。じゃあこれが聞こえてくる僕はいったい何なのだ。そもそもこれは何なんだ。これは幻聴なのか、そうじゃないのか、ああ、そうなのかもしれないきっとそうだ。僕は気が狂ってきたのだ。
 その証拠に見ろよ。幻覚が見え始めたじゃないか。真っ白な光の洪水の中から、真っ黒な虫が現れた、いくつもいくつも。それからあれは真っ黒なキリンだろう。あれは象だ。蝶だ。僕よりも何倍も何十倍も大きな人間も現れたぞ。まるでウルトラマンみたいな大きさだ。どいつもこいつもどれもこれも真っ黒だ。
「げひゃっはひゃふっはっひゃべっはっはぶーばあはははは」
 すごいすごい。ものすごく楽しくなってきたぞ。ものすごく自然に笑い声が出てきたぞ。トリップなのか、そうじゃないのか、そうじゃないはず、はず、はずだ、だ、だだだ。僕は薬なんかやっていないんだ。するとなにか。僕は薬なしでトリップしているのか。すげーすげー。楽しくって気持ちよくって笑いが止まらねーや。ねーや。ねーや。や。や。や。
 や? 急に光が晴れた? た? た? 楽しさも、気持ちよさもなくなったぞ。代わりに教室が見えた。同級生たちが僕を見ている。先生が目の前に立って、僕を見下ろす。ああ、ああ、そうかとすぐ合点がいった。僕はとても頭がいいのである。
「つい春のうららかな暖かさのせいで寝てました。すみません」
 そう言ってすぐ頭を下げた。しかし先生はうんともすんとも言わない。代わりに変な目で見てくる。
 頭の中からささやき声が聞こえる。それは僕の結論をあっさり否定した。
『おまえは寝ていない』
 途端に頭の中が真っ白になる。腕が足が体が勝手に動く。机を蹴飛ばす。椅子を投げ飛ばす。先生を殴る。隣の人を蹴る。男も女も関係なく手加減せずに暴力を振るった。
「げっかっげっばっけっかららががえってんったげひゃふひゃびひゃっはあちゃっぷん」
 口の中から奇怪な言葉が出てくる。ひょっとしたら何か未知なる言語なのかもしれないし、ただ単に無秩序に単語を発しているだけなのかもしれない。しかしそんなことは関係がなかった。あるはずがなかった。とにかくないのだ。
 僕はただ暴れ続けた。後ろから羽交い絞めにされようが、殴られようが、蹴られようが投げられようが関節技を決められようが、全てを驚異的な暴力によってねじ伏せた。僕は止まらない止まりたくない止まれるわけがない。例え五体を切られようと、拳銃の弾を受けようと、戦車の砲弾をこの身に受けてしまおうと、僕は止まるということをしらない暴走暴力機関車だ。
 敵敵敵なのだ。周りにある動植物鉱物器物空気他文字通りありとあらゆるもの全てが敵敵敵なのだ。
 僕はとにかく暴れ続けた。体が壊れようと生命活動を停止しようと暴れ続けた。壊し続けた、けた、たた、た、たた、た。
 た。

テーマ:mixiとmaxi違いが - ジャンル:

  1. 2007/09/18(火) 00:36:38|
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